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甦りの本

ある人からいただいた手紙の言葉に、思わず涙がこぼれそうに。
「ぼろぼろの本を立派に甦らせていただき、本当にありがとうございました。
 私自身が甦ったような気持ちで、これからの生活に張り合いが出てきます。
 ありがとうございました。」
本と一緒に、持ち主まで甦ったとのお言葉は、ただ単にモノのやりとりにとどまらず、人の喜びにまでたどりついてこそ、やりがいのある仕事になるのだと実感させてくれました。この暗黙のメッセージと、感動が、これからこの仕事を続けていく、大きな大きな励みになります。

この方は同郷、岡山の美星町というところに住む80歳を目前に迎えた女性で、知人からの紹介で本の修理を頼まれました。40代に手に入れたこの本を何度も何度も読み返しているうちに年を重ね、自分が年老いていくのと一緒に本もボロボロになってしまったらしい。新しい本を求めようと出版社に連絡してみたが、すでにその出版社はなく、絶版になっているとのこと。

さっそく送っていただき状態をみると、
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表紙はかなり傷み、背表紙はほぼ剥がれ、本文を確認したら本をつなぐ糸がすでに切れかかっていて、折り部分の紙も一部やぶれていました。

この本を一度解体し、本文は和紙で補強した後、本の背を糸でかがり縫いし直しました。表紙は1.5mmの厚紙を使ってハードカバーにしたので、丈夫で見栄えもよくなりました。ハードカバーになっても、糸かがりで背を仕上げているので、本文の開きはよく、机上で開きながらの読書に向いてます。
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この本が、この方のこれからの人生の伴侶となり、充実した日々を送っていただけたらと思いを巡らせています。
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by kojobunko | 2014-12-20 14:44 | 本作り | Comments(0)


本は、過去、現在、未来をつないでくれるツールです。読む本はもちろん、本には作る楽しみもあります。まだ知らない本の世界をシェアしていきます。by 柴田健二郎


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